どーも。蔵治(Kuraji)です。
今回から3回シリーズで「クレーム対応」をテーマにお伝えします。第1回は「初動対応」です。
「クレームが発生したとき、何をすればいいのかわからない」「とにかく謝ればいいのか、説明すればいいのか判断できない」――そんな悩みを持つ方に向けた内容です。
結論から言うと、クレーム対応は最初の3分で8割が決まります。

クレームは「感情の問題」であることを理解する
クレームを受けたとき、多くの人が最初にやってしまうことがあります。
それは「なぜそうなったかの説明をしようとする」ことです。
事実を伝えたい、誤解を解きたい――その気持ちは理解できますし、理性的な行動であると思います。しかし、クレームを入れているお客様や相手は、まだその段階にいません。つまりあなたの説明を聞ける状態ではないのです。
怒りや失望を感じているとき、人は「理解してほしい」「共感してほしい」という状態にあります。そこに説明や言い訳を持ち込むと、「話を聞いてもらえない」と受け取られ、火に油を注ぐことになります。
初動でまずやるべきことは「説明」ではなく「感情の受け止め」です。
初動対応の「3つのステップ」
ステップ①:話を遮らずに最後まで聴く
クレームが発生したら、まず相手に言い分をすべて話してもらいます。大事な点として話を聴いている途中で、こちらから説明しようとしない、反論しない、言い訳しない。
この時にすることは、「はい」「〇〇でございましたか」「〇〇の部分について、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。」「〇〇についてご不便をおかけいたしました」――相槌を打ちながら、傾聴を続けます。また、謝罪の時には相手が申し出たことすべてに対して謝罪をするのではなく、相手が不快に感じたり、納得できていないことについて謝罪をします。これを限定謝罪といいます。部分的な謝罪を用いることで、相手の感情に寄り添うことができます。
人は、最後まで話し終えると少し気持ちが落ち着きます。「ちゃんと聞いてもらえた」という感覚が、次のステップへの扉を開きます。これはコールセンターの現場で10年以上クレームに向き合ってきた中で、私が最も強く実感していることです。
ステップ②:感情に共感してから事実確認に入る
相手が自身の言い分を話し終えたら、まず感情に対して言葉を返します。
「〇〇の対応で配慮が足りておりませんでした。大変不快なお気持ちになられたことと思います。誠に申し訳ございませんでした。」
謝罪と共感を先に伝えてから、事実確認に移ります。「詳しくお聞かせいただけますか」「いつ頃のことでしょうか」と、5W1Hで状況を整理していきます。
ポイントは、謝罪と事実確認をセットにしないことです。「申し訳ありませんが、確認させてください」という言い方は、謝罪と確認が混ざって相手に「言い訳している」と取られやすい。謝罪を先に完結させてから、切り替えて確認に入る順番を守ります。
ステップ③:その場でできることとできないことを明確にする
事実が確認できたら、対応方針をはっきりと伝えます。
「本日はお話をお預かりして、回答は担当に確認のうえ、○月○日までにご連絡します。」
「できること」と「できないこと」を曖昧にせず、期限を明示します。「確認して折り返します」だけでは不十分です。「いつまでに」を必ずセットにすることで、相手の不安を取り除き、話を一度クローズできます。また、「確認が出来なかった場合でも、○月○日までにご連絡します。」という言葉を添えることで責任をもって対応してくれている印象を与えることができますのでクレーム対応として有効な手段の一つとなります。

やりがちなNG行動3つ
NG①:すぐに「でも」「ただ」を使う
「おっしゃる通りです。ただ、こちらとしては――」
この「ただ」「でも」「しかし」は、相手の感情を刺激して、鎮火した感情にもう一度火をつける言葉となります。共感した直後に逆接を使うと、「結局言い訳したいんだな」と受け取られます。初動の段階では逆接ワードは封印することを意識してください。
NG②:その場で結論を出そうとする
内容を十分に確認しないまま、その場で「わかりました、対応します」と言ってしまうケース。後から「やっぱりできません」となると、二重のクレームになります。初動では「確認して対応します」と返すことが正解です。
NG③:たらい回しにする
「その件は担当が違いまして――」と即座に別の窓口に回すこと。最初に受けた人間が責任を持って一次対応することが、相手への誠意の示し方です。担当外でも「私が確認して担当からご連絡させます」と引き取る姿勢が大切です。

まとめ:初動は「鎮火」のための時間
クレーム対応の初動は、問題を解決する場ではありません。相手の感情を落ち着かせ、話し合いができる状態を作るための時間です。
話は遮らずに聴く、感情に共感する、できることとできないことを明確にする。この3ステップを守るだけで、初動対応の質は大きく変わります。
もし次回クレームが発生したときは、まず「相手の感情に寄り添って最後まで聴くこと」を意識してみてはいかがでしょうか。
それではまた!!


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