仕事の振り返り〈1日10分の習慣編〉―成長する人がこっそりやっている内省のコツ

ブラッシュアップ雑記

どーも。蔵治(Kuraji)です。

今回の「ブラッシュアップ雑記」は、自分自身やチームのスキルを磨く第4回です。テーマは「仕事の振り返り」をお届けします。

突然ですが、質問です。あなたは今日一日で自身が対応した仕事やタスクを、寝る前に思い出せますか?

「朝から晩までバタバタといそがしく働いたのに、振り返ってみると何をしたか思い出せない」――これは多くの人が経験することです。実は、成長する人とそうでない人の差は、能力よりも「振り返る習慣があるかどうか」にあったりします。

コールセンターで10年以上、多くのスタッフを見てきましたが、伸びる人は例外なく「自分を振り返るクセ」を持っていました。今回は、1日たった10分でできる振り返りのコツをお伝えします。

なぜ「振り返り」が成長を加速させるのか

経験は「振り返って」はじめて学びになる

「経験は人を成長させる」とよく言われますが、これは半分正解で半分間違いです。正確には、「振り返りをした経験」が人を大きく成長させます。

同じ失敗を繰り返す人は、経験していないわけではありません。経験を「やりっぱなし」にしているだけなのです。一方、成長が早い人は、一つの経験から何倍もの学びを引き出します。その差を生むのが「振り返り」という行為です。

振り返りは「反省」とは違う

ここで注意したいのが、振り返りは「反省」とは別物だということです。

反省は「あれがダメだった」と過去を責める行為になりがちで、続けるとしんどくなります。一方、振り返りは「次はどうするか」という未来に目を向ける行為です。うまくいったことも、いかなかったことも、フラットに見つめて次に活かす。この姿勢が、長く続けるためのコツです。

反省と振り返り、「着地点」が違う

反省と振り返りの違いを、私はこう捉えています。「着地点」が違うのです。

反省は、「次からはやらないようにしよう」と、感情的に落ち込んで終わります。ここで気持ちが止まってしまうのです。

一方、振り返りは、反省を踏まえたうえで「次からはこうしよう」という改善につながります。そして最後は、「また頑張ればいい」という前向きな気持ちの切り替えで終わる。この違いが、続けられるかどうかを分けるのだと思います。

1日10分でできる振り返りの「3つの問い」

シンプルな3つの問いから始める

振り返りと聞くと難しそうに感じますが、やることはシンプルです。1日の終わりに、次の3つの問いに答えるだけです。

①今日、うまくいったことは何か?
②今日、うまくいかなかったことは何か?
③明日、何を変えるか・続けるか?

ノートでもスマホのメモアプリでもなんでも構いません。箇条書きで一言ずつ書くだけで十分です。大切なのは、頭の中で考えるのではなく「書き出す」ことです。書くことで、ぼんやりした一日が「言葉」として整理されます。

なぜ「3つ」なのか

問いを3つに絞っているのには理由があります。単純に多すぎると続かないからです。

振り返りで一番大切なのは「毎日続けること」です。10個も20個も項目があると、3日で挫折します。むしろ3日続けばよいほうで、最初から手をつけることすらしないかもしれません。なので最初は欲張らず、3つの問いだけに集中しましょう。慣れてきたら、自分なりの問いを足していけば良いのです。

最初は「うまくいかなかったこと」しか出てこなかった

私自身の体験談をお話しすると、この習慣を始めたきっかけは、モチベーションの維持のためでした。

毎日がんばって仕事をしているはずなのに、一日の終わりに「今日、自分は何もできていない」とふと感じるタイミングが続いていました。「こんなに頑張っているのに、なんでだろう」――そう考えたとき、実際に自分がその日できたことを、書き起こしてみようと思ったのです。

最初は、何を書けばいいのか思いつかず、難しく感じました。それでも、とりあえず思いついたことを書き連ねていくことにしました。

面白いことに、私の場合は「うまくいかなかったこと」が最初にどんどん出てきて、「うまくいったこと」はなかなか出てきませんでした。それでも、うまくいかなかったことを書き続けることで自分が当日にやっていたことに目を向けることができました。

ただ、継続は力なりです。続けていくうちに、うまくいったこともきちんと出てくるようになり、うまくいかなかったことと、うまくいったこと。その両方をどう改善につなげるかを考えられるようになっていきました。

振り返りを「習慣」にする3つのコツ

コツ①「時間」と「場所」を固定する

習慣化で一番効くのが、「いつ・どこで」やるかを決めてしまうことです。

「寝る前にベッドで」「退勤前にデスクで」「帰りの電車で」など、自分の生活の中に組み込みやすいタイミングを選びましょう。毎日同じ条件で行うことで、歯磨きのように「やらないと気持ち悪い」状態に近づいていきます。

私が実践している、朝と夜のセット

私自身の習慣もご紹介します。

振り返りは、寝る前に行っています。頭の回転を、今日から明日へ切り替えるためです。

ただし、歓送迎会や所用で寝る前にできない日もあります。そんなときは、無理せず翌朝にリスケするようにしています。

今では、これがセットの習慣になりました。出勤時の電車内で「今日がんばること」をメモし、夜に一日の振り返りをする。朝に向かう意識と、夜に振り返る意識を、セットで回しています。

コツ②完璧を目指さない

振り返りが続かない人の多くは、「ちゃんとやろう」としすぎています。

体調が悪い日は一行でも構いません。書けない日があってもいい。「ゼロの日を作らない」くらいの気軽さで続けるほうが、結果的に長続きします。60点でいいので、まず毎日続けることを優先しましょう。

コツ③週に一度「まとめ読み」する

毎日の振り返りに加えて、週に一度、自分の書いたメモを読み返す時間を作ると効果が倍増します。

一日単位では気づかなかった「自分のクセ」や「繰り返している課題」が、一週間分まとめて見ると浮かび上がってきます。これが自己理解を深め、次の行動につながる大きなヒントになります。

まとめ

仕事の振り返りは、特別な才能がなくても誰でもできる「成長の習慣」です。

①経験は「振り返って」はじめて学びになる
②1日の終わりに「3つの問い」を書き出す
③時間と場所を固定し、完璧を目指さず、週に一度まとめ読みする

たった10分の習慣が、半年後・1年後のあなたを大きく変えていきます。明日と言わず、ぜひ今日の夜から「3つの問い」を試してみてください。

それではまた!!

優先順位のつけ方については時間管理のブラッシュアップ〈優先順位のつけ方編〉で詳しく解説しています。

この記事を書いた人

コールセンター業界で管理職として10年以上。100〜500名規模の複数現場で、スタッフ育成・1on1・面談・クレーム/カスタマーハラスメント対応・新規業務の立ち上げ・管理者マネジメントを経験してきました。記事は自身の現場経験をもとに、成功談だけでなく失敗談も含めて書いています。

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